オ軍最多16勝で地区優勝貢献 元中日左腕チェンの処世術
元中日のオリオールズのチェン(29)がタイガースとの地区シリーズ第2戦に先発。リーグを代表する強力打線を相手に3回3分の2を7安打5失点。2本塁打を浴びて早々と降板したが、打線が八回、3点差をひっくり返してチームは7-6で勝利。2連勝でリーグチャンピオンシップ進出に王手をかけた。
今季は31試合に登板し、チーム最多の16勝(6敗、防御率3.54)をマーク。メジャー3年目にして初めて年間を通じてローテーションを守り、チームの17年ぶりの地区優勝に貢献した。
今季好調の要因を本人は「頭を使って考えて投げるようになったこと」「マウンドやボールに慣れたこと」の2つを挙げているが、それだけではない。チェンの性格も今季の飛躍につながった。
■トライリンガル生かしコミュニケーション
台湾出身のチェンは母国語に加えて日本語と日常会話程度の英語が話せる。トライリンガルを生かし、同じ台湾出身の元メジャーリーガーや日本人選手に何かと相談してきた。特にシーズン中は、グラウンドで頻繁に顔を合わせる日本人メジャーリーガーの黒田(39=ヤンキース)はもちろん、ダルビッシュ(28=レンジャーズ)、田中(25=ヤンキース)といった年下の選手にも自らあいさつに出向く。何かとアドバイスを求めたり、時には変化球の握りを聞くこともあるという。