「右肘靱帯損傷」で今季絶望 巨人・菅野を壊した“真犯人”
■スポーツ紙は「新スタイル」と絶賛
9月24日のその中日戦で菅野は、6回無失点の好投で12勝目を挙げた。が、確かに、立ち上がりから直球が走らず、変化球を多投。スポーツ紙は「新スタイル」と臨機応変な投球術を絶賛したものの、プロの目にはそうは映らなかった。それ以前から、巨人ナインもロッカールームでへたり込む菅野の姿を何度も見ている。疲れから、体調に異変が生じていたのは間違いないのだ。
「本人に異変の自覚はあったとしても、それを口に出せる状況ではなかったからね。菅野は8月初めに右手中指の腱の炎症で登録を抹消され、そのリハビリの最中に腰痛を発症して、復帰が9月10日までズレ込んだ。チームが最も苦しい時期に1カ月も離脱した負い目があり、菅野は口を開けば<休んだ分を取り返さないと>と言っていた。しかも、そんな菅野に原監督は“親心”でタイトルを取らせてやろうと、2日のヤクルト戦で勝ちがつかなければ、中2日で5日の広島との今季最終戦での登板も考えていたわけだから、菅野もその気持ちに応えようと思っていたはずだ」