世界体操初個人5連覇も…内村にはなぜ「ウチムラ」がない?
世界に本当の「体操競技」を見せてくれた。体操の世界選手権(中国・南寧)は9日に男子個人総合決勝を行い、予選をトップで通過した内村航平(25)が91.965点をマークして優勝、前人未到の5連覇を達成した。田中佑典(24)は3位に入った。
これで内村の世界選手権でのメダル獲得数は団体、種目別と合わせて15個目。70年ユーゴスラビア(現スロベニア)・リュブリャナ大会個人総合で日本人初優勝の監物永三に並んだ。
今大会は、4連覇した昨年のベルギー・アントワープ大会よりも技の難易度を示すDスコアを1点以上高めた演技構成で臨んだ。6種目すべてで高難度の技を繰り出したが、それにしても不可解なのは、いまだに「ウチムラ」の名前が付いた技がないことだ。
昨年の大会では高校生の白井健三(18)が床運動と跳馬で新技を披露し、それぞれ「シライ」と命名された。田中佑典も今回、つり輪で新技の「タナカ」を見せた。内村に新技がないのはなぜか。考えられる理由は2つある。
■求められるのは全種目の安定感