「将来の監督候補」の声も 日ハム金子の評価が稲葉に勝る理由
球団が選ぶのは、スターより職人肌の選手かもしれない。
もっか日本ハムの将来の監督候補といわれているのが、今季限りでの引退を表明した稲葉篤紀(42)。自信たっぷりに「次期監督」と報じているところもある。北海道移転2年目の05年にヤクルトからFA移籍すると、主軸に定着し、瞬く間にファンの心を掴んだ。マスコミ受けも良く、全国区レベルのスター選手だ。CSでも6打数3安打と打ちまくり、「引退を撤回すべき」という声も出ているほどだ。
しかし、球団内の評価は少し異なるようだ。ある球団OBは「悪いヤツではないんだが……」と、こう続ける。
「人一倍練習するし、後輩の指導にも熱心。ただ、情熱的すぎるというか、精神論に傾きすぎているきらいはある。KOされてスゴスゴとベンチ裏に引っ込もうとする先発を制して、ベンチでちゃんとチームを応援しろ! と叱咤した時などは、周囲が凍りついた。要するに“劇薬”なんです。いくら正論でも、相手の気持ちを考慮しなければ反発される。特に今の若者は押し付けを嫌うからね。アドバイザーのような肩書で球団に残っても、監督は難しいと聞いています」