球団も「してやったり」…ロッテ2位・京大田中の“経済効果”
「戦力になろうがなるまいが、球団はもう元を取ったんじゃないか」
球界関係者の間でこう囁かれているのがロッテのこと。京大(工学部)に在籍する田中英祐(22)をドラフト2位で指名したおかげで、テレビをはじめとしたメディアが連日大騒ぎ。黙っていてもチームの注目度が高まっているからだ。
あるキー局のスポーツ番組ディレクターが言う。
「ウチだけじゃなくNHKを含め全局がスポーツ番組や、早朝、夕方の番組でシャク(番組内の放送時間)の奪い合いをしているほど。ロッテが田中君のおかげで得ている恩恵は相当なはずです」
例えば夕方の報道番組の「15秒CM」の値段は1本ウン千万円といわれる。田中が数分取り上げられるだけで、指名したロッテは1億円以上のCM効果が得られるというわけだ。
ドラフト翌日の主要スポーツ紙は、4球団が1位指名で競合した有原航平(早大)や2球団競合の安楽智大(済美)らビッグネームを押しのけて田中を1面や終面で掲載した。以後、3日以上が経過した今でもテレビ、スポーツ紙で田中の研究や卒論、大学生活が話題になっている。