移籍現実味のロッテ成瀬 チームから“厄介者”に見られる理由
ロッテの左腕エース・成瀬善久(29)の移籍が、現実味を帯びている。
5月に国内FA権を取得した成瀬は15日に球団と初交渉。ところが、球団の回答はまさかの「年俸ダウン」と「単年契約」という、まるで「出て行くならどうぞ」という冷たい反応だった。成瀬は予想外の展開に、「ボクの温度と(球団の温度)は違うかなというのはあった。ショックを隠せないというか、寂しい気持ち」と語り、移籍の気持ちを固めたという。
それにしても不可解なのが球団の対応だ。成瀬がFA権を取得した直後、林信平球団本部長は「彼は生え抜きの選手でうちのエース。(FA権は行使せず)残って欲しい」と全力で引き留める姿勢を見せていた。それが今になって急に「出て行け」とも取れる条件提示をしたのである。何があったのか。
あるチーム関係者は「どちらかというと成瀬の方に問題がある」とこう続ける。
「成瀬はエースとして長年チームに貢献してきたことは事実ですが、一方で自分の調整や予定を優先するあまり協調性がないことで有名。首脳陣やナインからの人望はありません。特に、伊東監督とはソリが合わず、調整法、起用法などで何度も衝突していました。そんな状況に加え、今オフは選手会長として球団に集客増や施設の改善などを強く要望しているのですから、いよいよ球団としても厄介な存在になりつつあったのです」
成瀬に近い関係者によれば、本人は当初、新天地での再スタートはいろいろな意味で面倒なことから、移籍をちらつかせながらのロッテ残留を基本線に考えていたんだとか。
本当はチームに残りたいのに、残れない成瀬。自業自得か。