白鵬右向きゃ、相撲協会も右を向く
「牢名主、娑婆で半生、棒に振る、いいでしょ今まで稼いだもんね」
白鵬はそれを学んだ優等生だった。大鵬の優勝回数に並び、名実ともに大横綱と認められるようになろうかという頃、懸賞金の受け取り方に「どうだ、すげえだろ!」とふんだくる態度が見えるようになり、相手力士の指が目に入ったのが気に入らんか知らんが、負けた相手を土俵の外でも突き飛ばす挙に出た。「あのとどめは?」と質問する記者を「いいから!」と制して歯牙にもかけぬ。
言ってやるべき審判部は裏から親方に注意したが、大鵬と肩を並べる横綱に前頭しか経験のない親方はモノも言えまい。協会としては支度部屋に「とどめ刺し禁止」の張り紙でも張れば白鵬も気づくんじゃないか? てなことである。呼び出してズバリ「そんなことで大鵬さんと並んだと言えるかブワカモノガァァ!」と、どやしつける立場の理事長なんざ、とっくに優勝回数も抜かれて「は、なにか?」とのこと。
人生の一時期を目の前の現ナマに血道をあげた男どもは、みんな白鵬が右向きゃ右を向いてなすすべもなし。
そうだねえ、いい思いするのは大陸のみなさまがたで、国技もなかなか取り戻せないねえ。むなしく響く総理の演説。
「わ~くしは、日本をトレモロしたいわけで、ごじゃます」