王氏巨人OB会長退任 “後ろ盾”なき原監督に強まる風当たり
ソフトバンクの王球団会長が巨人のOB会長を退任し、柴田勲副会長(70)を新会長に選出した。これでうかうかしていられなくなったのは原辰徳監督(56)だ。王OB会長が6年間務めた間にV逸したのは10、11年の2度。ともにリーグ3位だった。某OBが言う。
「優勝できなかった年は当然、原監督の采配を疑問視する声も上がる。そういう時は決まって王さんが擁護していた」
リーグ3位に終わった11年、巨人はソフトバンクから杉内とホールトンの左右の両エースを、横浜から主砲の村田を獲得。それでも王会長はOB総会の席で「大変だと思うけど頑張って」と原監督を激励している。
「王さんは球団会長を務めるソフトバンクから主力を引き抜かれても、『OB会は現場に介入しない』の信念のもと、原監督を気遣い続けた。『強硬派OB』の意見も、王さんの名前で抑えられていたものが、これからはなくなる。原監督への風当たりは強くなるだろう。今年はCSで阪神に4連敗。来年で計12年目の長期政権による閉塞感、若手が伸びずに世代交代が進まない停滞感を指摘する口さがないOBもいる。これを機に松井秀喜や、まだ現役とはいえ、高橋由監督待望論が湧き上がってもおかしくはない」(前出のOB)