元ツアー選手語る 日本人がプロテニスで食べていく絶対条件
スポンサー契約も含め、年間収入が20億円超ともいわれる錦織圭(25)。昨年の賞金額は443万9218ドル。1ドル=110円で換算すると、本業では、日本選手としては史上最高額の約4億8831万円を稼いだ。
世界ランク5位(5025ポイント)の錦織は別格だが、プロテニス選手といっても皆が食えているわけではない。全国レベルで好成績を残すだけの実力をつけ、申請が認められれば、「プロテニス選手」にはなれる。
「賞金で生活できるという意味では、世界ランク100位がひとつの目安です」というのは、現役時代、プロテニス選手として世界ツアー(WT)を転戦。03年には全豪オープンにも出場している坂井利彰氏(現慶大庭球部総監督)だ。
男子プロテニス協会(ATP)に加盟するプロは毎週世界各地で開催される競技大会を転戦してポイントを稼ぐ。大会はグランドスラム(優勝2000ポイント)を頂点とし、ワールドツアーファイナル、マスターズ1000(年9試合)、500シリーズ(年11試合)、250シリーズ(年40試合)とつづく。プロがツアーに参戦するためには、チャレンジャー(優勝80~125ポイント)やフューチャーズ(同18~35ポイント)といった下部大会に出場し、ポイントを重ねなければならない。