マーリンズ入り決定的も…イチローの敵は“曲者”オーナー
■飼い殺しにされる可能性も
看過できないのはオーナーのスタンスが、グラウンドでの選手起用にも影響する点だ。
エクスポズ時代、ある先発投手が、あと1試合先発すれば出来高払いをクリアするというところまできて、それ以降、どんなに好調でもロングリリーフばかりやらされるようになった。勝ち負けは二の次、とにかく選手に払う給料を抑えろというロリアの方針が反映されていたのだ。
性格はエキセントリック。06年、当時マーリンズの監督だったジョー・ジラルディ(50=現ヤンキース監督)とシーズン中に大ゲンカ。球場のオーナー席から審判の判定がおかしいと大声で文句を言い続けたことを、ジラルディ監督にたしなめられてプッツンした。試合後に「おまえなんかクビだ!」と騒ぎたて、結局シーズン後、その年「最優秀監督」に選ばれたジラルディを解任した。
要するに「カネは出さないのに口は出す」のがロリアなのだ。
イチローは「4人目の外野手」といわれる。マーリンズの外野は前出のスタントンが右翼で、出番があるとすれば若いイエリッチ(23)とオズナ(24)の左翼か中堅といわれる。