交渉長期化の原因か イチローが突きつける移籍の「付帯条項」
イチロー(41)の移籍先が決まらない。米全国紙「USAトゥデー」のボブ・ナイチンゲール記者が7日(日本時間8日)、自身のツイッターに「オリオールズ、マーリンズに加えてブルージェイズもイチローに興味を示している」と記した。
実績抜群で、カネにこだわっているわけでもない。にもかかわらず、代理人が「もう少し時間がかかるかもしれない」と長期戦を視野に入れている理由は、イチロー側が望む「付帯条項」に原因があるといわれる。
メジャーリーガーの契約は通常、ベースとなる年俸に加え、成績に応じた出来高払いやトレード拒否権などを盛り込む。イチロー側は今回、この付帯条項に「最低出場試合数」と「最低打席数」をどうしても加えたいというのだ。
米代理人関係者がこう解説する。
「イチローは残り156本に迫ったメジャー通算3000本安打の今季中の達成に躍起になっています。それで当初はレギュラーを確約してくれる球団を探していたのですが、なにしろ41歳。盛りの過ぎたべテラン外野手に定位置を保証する球団はなく、交渉は不調だった。それならと、今度は試合数と打席数の確約を主張しているというのです。一説には昨季の出場試合数(143試合)を上回る150試合出場と、500打席(昨季は計385打席で102安打)を最低条件にしているともいいます」
「150試合」に「500打席」といえば、ほとんどレギュラーに匹敵する数字。あくまでイチローを「4人目の外野手」としか評価しない各球団との隔たりは大きく、簡単に折り合いはつきそうもない。