全豪OP 錦織が格下相手に序盤苦戦“ヒヤヒヤ勝利”の理由
全豪オープンで3回戦に進出した錦織圭(25=世界ランク5位)の苦戦が続いている。
22日の2回戦は世界ランク86位のドディグ(30=クロアチア)を相手に序盤からミスを連発。本人が「簡単な相手ではなかった。攻撃的でつらい戦いだった」と話したとおり、第1セットを4-6で落とし、第4セットも先にブレークされタイブレークにまでもつれた。
20日に行われた1回戦(対アルマグロ戦)も、同69位の相手にストレート勝ちしたとはいえ、強烈なサーブに押されるシーンが目立った。
現地で取材を続けるテニスジャーナリストの塚越亘氏は厳しい戦いの背景をこう見ている。
「錦織が序盤に押されているのは、自分のテニスを押し付けるのではなく、相手を見ているからです。世界ランクが上がったことで追われる立場になり、対戦相手からも徹底研究されている。その対策として『相手の出方』を見たうえで、ゲームプランを立てている。2回戦で対戦したドディグはラリーが得意なのに、今回はこれまでの試合では見せなかったサーブ&ボレーやリターンで攻めてきた。いつもと違う攻撃パターンに主導権を握られた。錦織は劣勢の間も対処法を探っていた。中盤以降は相手の動きを読み、終盤の勝負どころで確実にポイントを奪ったのです」