タイトルか引退か…巨人・阿部 一塁転向でむしろ崖っぷち
強肩強打の捕手として「巨人史上最強」の名をほしいままにしてきた阿部も、今年3月で36歳になる。高橋氏の言うように、ここ数年は体にガタが出始め、衰えを指摘される年齢になった。原監督から課せられる「三冠王」の期待、「3割30本塁打」というノルマも、その裏には、負担を減らすのだからそれくらいはやるだろう、という指揮官のシビアな考えが見え隠れする。
「特に一塁手は打ってナンボのポジション。強打の助っ人に与えられる場所でもある。阿部が昨年のような成績ならば、球団は外国人の補強を考えるでしょう。巨人というのはそういうチーム。原監督が『チームを解体する』と言っているのだから、阿部も例外ではないはず。一塁として結果が出なければ、代打要員への格下げもあるでしょうし、ベンチを温めることも増えるでしょう。その先の引退も意識せざるを得ない。一塁へのコンバートで後がなくなったともいえるのです」(前出の高橋氏)
一塁手・阿部の、数字との闘いが始まる。