中日・森野が若手に苦言 「ライバルなのにグラウンドで仲良し」
「一言でいうと、『現代っ子』だなって感じますね」
中日の主軸としてレギュラーを張ってきた森野将彦(36)は、最近の若手にこんな印象を持っているという。
「自分のチームのことでいえば、特にレギュラーを狙っている若手や中堅の選手たちって、みんながライバルであるはずなんだけど、見ていて“グラウンドでも仲が良いな”と思いますね。いつもみんなで、野球をやっているというか。お互いがどんな練習をやっているんだろうって周りを見ちゃって、それに流される傾向があるのかなと。『レギュラーを狙います』とは言うけれど、ただ取りたいというだけで、どこかアバウトな感じもする。どうやったら自分がレギュラーを取れるのか、どこをアピールすればいいのかというのが大事であって、(自分は)周りを気にしてやっても意味がないと思ってやってきましたから。大事なのはあくまで自分。個々で意図、テーマを持って練習に取り組むことだと思う。居残りでマシンを打つにしても、何の目的でやるのか。単純に数をこなすだけではなかなか上達はしないと思うんです」
東海大相模(神奈川)から96年ドラフト2位で入団。打撃を買われていたものの、守備に課題があり、初めて規定打席に到達したのはプロ10年目の06年と下積み時代が長かった。入団当初は二軍で徹底的にしごかれ、一軍昇格後も内野の全ポジションに加えて、外野守備にも挑戦。キャンプでは井端(現巨人)、荒木とともに、当時の落合監督(現GM)の地獄のノックで鍛えられた。3時間近く続くノックで失神したことすらあった。そんな猛練習を経て、10年目にして初めて三塁のレギュラーを獲得した。