工藤SB、原巨人…「大将の権威」なき監督がプロ野球を壊す
「榎本さんからは、自分のヒッティングポイントより中(捕手より)にボールを入れてはいけない。気でボールを止めろと助言された。練習前には瞑想してバットを一回も振らずに試合に臨み3本のヒットを打ったこともあった。王さんは榎本さんを育てた荒川(博)さんに日本刀でスイングを仕込まれた。私も天井から吊るした新聞紙を日本刀で切った思い出がある。張本(勲)さんは不振になると、夢の中に自分のスイングしている姿が出てくることがあるといった。自分のスイングを客観的に見ると何かひらめく。すぐに枕元のバットを持って素振りをしたそうです。盗塁王の福本は、当時としては珍しい8ミリカメラでライバル球団の投手のセットポジションのフォームを、一塁側のスタンドから撮影していた。クセを盗むためです。昔の選手は技術の習得や上達のために必死でした」
■逆転で大はしゃぎした工藤監督
翻って今はどうか。若い選手はオフにバラエティー番組でアホなことをやらされて喜々としている。トレーニングはライバル球団の選手と徒党組むのが当たり前。公式戦の最中も連絡を取り合って会食もする。