工藤SB、原巨人…「大将の権威」なき監督がプロ野球を壊す
「試合前は相手選手や首脳陣に挨拶してペチャクチャやっている。ファンが見ている前でああいう姿は見せるべきではない。私の現役のころは塁上でも相手選手と話すなと言われたものです。最近は乱闘が少ないし、メジャーみたいなラフプレーギリギリの併殺防止の激しいスライディングも見られない。二塁手だった私は併殺を邪魔する選手をよけるためベースの入り方を研究したものです。選手が過度に仲良くなると、プロならではの激しいプレーは減るし、技術向上もない」(前出の山崎氏)
子供の頃は「喧嘩しないで、みんな仲良く遊びなさい」と言われたものだ。しかし、プロ野球がこれではファンもシラケるばかりだ。
「おかしくなった」のは選手だけじゃない。
ソフトバンクの工藤監督(51)は3日の西武戦で審判に猛抗議後に逆転するとベンチ前で大はしゃぎ。直後に「ざまあみろ」という姿がテレビに映し出された。こんなガキみたいな監督は少年野球にだって存在しない。
スポーツライターの工藤健策氏が言う。
「知将といわれる昔の監督は就任年齢が若い。三原(脩)、水原(茂)両氏は40歳前後。野村(克也)さんは35歳、川上(哲治)、広岡(達朗)さんは41、44歳です。それでもしっかりした野球理論を持ち、ベンチの中でドンと構える姿は戦国時代の大将といった印象さえ受けた。一昔前のサラリーマンがプロ野球の監督に憧れたのは、そういう監督像に対する尊敬の念を抱いていたからです」