初登板で敗戦投手の岩隈 “真の敵”は右手中指のマメにあり
メジャーで抜群の制球力を誇るベテラン右腕に課題が浮上した。
マリナーズ・岩隈久志(33)が8日(日本時間9日)、本拠地セーフコフィールドでのエンゼルス戦に今季初登板。立ち上がりから乱調で、初回に3番プホルスに2ランを許すなど、序盤に一気に5点を失った。三回以降は持ち直したものの、六回を投げ終え9安打5失点で降板し、敗戦投手となってしまった。
メジャー4年目の今季は決め球のひとつであるスプリットの精度を高めるため、これまでよりも握りを強くした。指のかかり具合を良くして制球を安定させる狙いからだが、これが裏目に出た。
指に力を入れ過ぎるあまり、キャンプ、オープン戦では中指に頻繁にマメができて、逆にスプリットの制球が定まらなくなった。キャンプ中に打者を立たせて行った投球練習ではスプリットがスッポ抜け、打者の頭にぶつけたことすらあった。
オープン戦は3試合(計11回)に登板し、2四球、防御率3.27とまずまずの結果を残したものの、落ちないスプリットを捉えられるケースも珍しくなかった。