過去には“黒い霧事件”も 国会検討「野球くじ」の現実味と課題
「メジャーの試合は賭けの対象になっていることもあって、選手、球団関係者の情報開示を徹底しています。例えば、選手の年俸は1セント単位で細かく開示されているし、スカウトやスコアラーの動きも細かく規定がある。ある球団のスカウトがプロ入り前の有望選手と街中でたまたま会って声をかけただけでも、厳重に処罰されることもある。試合中の選手の携帯電話使用なども、明文化こそされていませんが、不正行為を疑われるだけで罰せられることもあるため、球団、代理人らが使用禁止を強く周知させている。メジャーリーグは過去に選手が八百長に絡んだブラックソックス事件や、禁止薬物問題などでファンの信頼を一気に失った。そんな苦い経験もあって、歴代コミッショナーは先頭に立って全てをオープンにしているのです」
■情報開示に消極的な日本プロ野球界
日本球界は13年に発覚した統一球問題でもわかるように非常に閉鎖的だ。試合前、試合後のロッカー内取材も「場所が狭い」などを理由に非公開。
試合中の選手同士のメール交換やツイッターなども禁止されているのに、試合前後は頻繁に会食の約束などで連絡を取り合っている。選手年俸の公開や故障選手に関しての情報開示を行わない球団もある。