ヤクルト小川2勝目も 快挙逃した原因は自ら放った適時打か
結局、完全試合どころか完封勝利も完投勝利も逃してしまった。
17日のDeNA戦でヤクルトの小川泰弘(24)が、七回1死まで「完全試合」の快投。大記録達成を予感させる完璧な投球内容にスタンドがざわめき始めた矢先、高めに抜けた直球をDeNAの2番・白崎に右前に運ばれた。
そして、完封目前の九回1死一、二塁。再び打席に白崎を迎え、今度はきっちり遊ゴロ。併殺に打ち取ってゲームセット──と思ったら、大引がまさかの二塁悪送球。1点を失った小川はここでマウンドを降ろされたものだから、今季2勝目も喜び半分といったところだろう。
ネット裏の他球団スコアラーがこう言った。
「きょうの小川はスピード、キレ、制球とどれもパーフェクトだった。これは完全試合もあるぞ、と思って見てましたが、完璧だった小川の歯車が狂ったとしたら六回裏のヤクルトの攻撃でしょうね。先頭の4番・雄平がソロ本塁打を放って均衡を破ったあと、なお2死一、三塁の好機をつくった。ここで、打席には投手の小川。三振して次の回の投球に集中した方がいいんじゃないかと思いましたが、小川は中前にはじき返して、自ら2点目を叩き出した。やばいぞと思いましたね。完全試合の大記録は得てして緊迫したゲームで達成されるものですから」