ここまで3敗 中継ぎエース山口“異変”で揺らぐ巨人の生命線
何かがおかしい――。21日の阪神戦で敗戦投手となった巨人の絶対的セットアッパー山口鉄也(31)が、17試合で1勝3敗、防御率3.68とぴりっとしないのだ。
さしもの7年連続60試合登板の鉄腕左腕にも、勤続疲労からか、最近は陰りが見え始めている。昨季は防御率3.04。シーズン中に左ヒジを痛めていたことが発覚し、昨年10月に血小板を集めて患部に注射する「PRP療法」を行った。右ヒジ靱帯部分断裂したヤンキースの田中が選択した治療法だ。
「オフの間にリハビリに取り組んで春のキャンプに間に合わせた。ただ、昨年後半に痛みを感じながら投げたことで、怖さが残っているんじゃないか。首脳陣は技術的なことより、精神的な問題だとみている。自信を喪失しているところもあるようだから」(チーム関係者)
長年、この左腕に牛耳られてきた対戦相手も、今季の山口の投球に疑念を抱いていた。セの某スコアラーがこう漏らしていた。
「今年は左ヒジの位置が低いなと感じていた。もともとスリークオーターなんだけど、さらにサイド気味の位置まで下がって腕が横振りの日がある。そんな時は直球、変化球のキレ、精度がいまひとつ。故障したヒジを無意識にかばって投げているんじゃないかってベンチで話題になったこともある。山口がいい時は手も足も出ない投手だからね」