元コーチ権藤博氏も指摘 中日・浅尾「先発転向」へ待ったなし
首脳陣も今こそ決断の時だ。
1日、中日の浅尾拓也(30)が登録抹消。これまで何度も右肩関節腱板を痛めているだけにマスコミも騒然としたが、友利投手コーチは「疲労がたまっただけ。ガソリンを入れてすぐに戻ってくる」と、故障ではないと話した。
浅尾は5月2日に不調で二軍落ちし、16日に一軍復帰。それからわずか6試合で疲労だというのでは、とても中継ぎは務まらない。二軍ではロングリリーフをこなし、森ヘッドコーチも「ゆくゆくは先発という時期にきている」と話していた。ならば、今がその時じゃないのか。
12年に中日で投手コーチを務めた評論家の権藤博氏も、当時浅尾に先発転向を勧めていた。権藤氏は182センチ、75キロと細身の浅尾が剛速球を投げられることについて、日刊ゲンダイの連載でこう語っていた。
「リリースの瞬間に上半身と下半身の力を爆発させる瞬発力のたまものである。だが、瞬発力は年齢とともにいずれ衰える。その前に、瞬間的なパワーに頼らないバランスのいい投球フォーム、力で押すだけではない投球スタイルを身につける必要があると思った。そのためには、先発転向が近道だと考えたのである」
11年に年間79試合投げたこともある剛腕が、たった6試合で疲労では「瞬間的なパワー」が負担になっているのだろう。
中日首脳陣の英断に期待したい。