第一生命太っ腹支援も 代表選考は「東京マラソン」だけになる
実際、昨年は協賛企業が減って、運営が困難になったため、女子の選考レースだった横浜国際が6回大会を最後に幕を閉じた。今後は、横浜国際の二の舞いになる選考レースも出てくると予想される。
あるスポンサーの関係者が言う。
「日本選手のメダルが絶望視されている状況が続くようなら、国内の選考レースは公式スポンサーだけで20社以上が名を連ねワールドマラソンメジャーズ(世界の主要6レース)に登録されている東京マラソンだけになる可能性は十分にある」
しかし、深刻なスポンサー離れが進み、レースが淘汰されるのは日本のマラソン界にとってはむしろ歓迎すべきことだろう。これまで男女とも条件の異なる選考レースが3大会もあり、不可解な代表選出を行った結果、本番で惨敗したケースは少なくない。競泳のように一発勝負で代表枠を競わせれば、公平な条件のもとで行われるだけに、選手の実力差が明確になり、代表選考も透明性が保たれる。
「20年東京五輪の代表だって、同年の東京マラソンで同じコースを走って決めるのがベストではないか」と前出関係者は言う。
国内マラソンの底上げは選考レースの見直しにもかかっている。