森脇監督休養のオリが露呈した日本球界の“悪しき体質”とは

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■低迷の責任はベンチに押しつけ

 同じ在阪球団の阪神も、和田監督の今季限りでのクビ、もしくは途中休養が囁かれているものの、「阪神にしても根本的な問題点は現場よりフロント。人気があって客が入るから、編成やチームづくりがうまくいかなくてもフロントは責任を問われない。低迷の責任を首脳陣に押し付けてその場をしのぐことをずっと前から繰り返している」(工藤氏)というのだ。

 もちろん、現場責任者である監督の手腕は重要だ。選手起用や采配で勝てる試合は限られていても、指揮官のミスによって負ける試合はいくらでもある。「ベンチがアホだから勝てない」のは事実でも、それ以上に重要なのが監督によって左右されない長期的視野に立ったチームづくりだ。

「チームづくりを担うのは監督でなくGMなどのフロントですが、プロ野球のフロントにはシロウトが多過ぎるのです。メジャーのようにインターンからチームづくりの基礎を学んでいくシステムが日本にはない。GMが戦力を整え、その戦力を生かせる監督を連れてきて指揮を執らせる。戦力を生かせなければ監督が解任され、チームづくりが根底から間違っていればGMのクビが飛ぶ。そうやって責任の所在をハッキリさせないから、負ければフロントが監督、コーチに責任を押し付け、詰め腹を切らせる愚行が繰り返されるのです」(工藤氏)

 日本球界もフロントのプロの育成に力を注ぐべきだ。

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