メジャー「ハッキング事件」の陰に強豪の“何でもやる”精神

公開日: 更新日:

 このシステムの凄いところは入力項目が細分化されている点だ。投手対打者の勝負には、さまざまな条件が加わる。試合序盤の気楽な場面か、終盤のプレッシャーがかかる場面か。デーゲームかナイターか、天然芝か人工芝か。刻一刻と変化する状況をタグ付けしながら膨大なビデオクリップを作成し続けた。

 当時、同スペックの高性能マシンを導入していたのはジャイアンツ、カージナルス、ヤンキース、ブルワーズの計4球団だった。そのうちブルワーズを除く3球団がその年のプレーオフに駒を進めたことから、ビデオコーチ・システムは大きな話題となった。

 メジャーは力と力の勝負といわれるが、その前提にはやるべきことは何でもやる徹底した姿勢がある。02年のジャイアンツはリーグ優勝、カージナルスは現在、メジャー最高勝率をマークしている。もちろん他人のデータを盗用するようなハッキング行為はご法度だが。

(スポカルラボ・小島克典)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出