故障相次ぐも揺るがず 米スカウト「日本人投手」高評価の理由
1995年に野茂英雄さんがドジャースに入団して以来、20年の長きにわたって毎年継続してきた日本人選手のメジャー移籍が、今季開幕時、ついに途切れた。現在インディアンス傘下3Aで孤軍奮闘している元巨人の村田透投手らがシーズン中にメジャーに昇格する可能性はゼロではないが、その確率は低いだろう。
開幕ロースターに名を連ねた30球団の選手平均年棒が初めて5億円を超えた今季、MLBの移籍市場に日本球界のトップアスリートが果たしてきた役割は、ひとつの節目を迎えた感もある。ダルビッシュ有、藤川球児、和田毅らが相次いでトミー・ジョン手術(腱の移植手術)を受け、黒田博樹、松坂大輔、田中賢介らは日本球界に復帰した。MLB公認エージェントたちは、プロ野球界をどのような視点で見ているのだろうか。
「たまたま今年は移籍したアスリートがいなかっただけで、いまなお、日本球界はトップアスリートの宝庫だよ。現に日本に10人近くいるMLB球団のスカウト陣は、開幕から各地のプロ野球を丁寧に調べていますから」
こう語ったのは、現在もメジャーで活躍する某投手が契約を交わすベテランエージェントだ。