清原さんとローズがあわや一触即発 慌てて止めに入りました
それだけ大事にしている野球道具ですから、他人には一切、触れさせません。一度、清原さんと仲の良かったタフィ・ローズがふざけて、ロッカールームに立てかけていたバットをいじり始めたときは、本気で「やめろ、触んな。おい、やめろって言うとるやろ。おまえ、ホンマにええ加減にせえよ、こら!!」と声を荒らげ、僕が慌てて2人の間に割って入ったこともありましたね。
確かに、ファンの皆さんが抱くイメージの通りに、飲みに行けば豪快です。でも、野球に関しては本当に真面目で神経がこまやか。以前、松井秀喜が優勝旅行先の豪州にもバットを持参し、夜中にひとりでスクワットをしていた話は書きましたが、清原さんも気が付けば部屋でひとり、窓ガラスに映る自分の姿を見ながら、タイミングの取り方をチェックしていました。そういうときの清原さんは声をかけるのがためらわれるほど、真剣で厳しい顔つきです。
でも、普段は本当に気さくな方。清原さんのイタズラには僕も何度も泣かされました。(つづく)
▽もとき・だいすけ 1971年12月30日生まれの43歳。大阪府出身。上宮高時代に甲子園に3度出場し、歴代2位タイの通算6本塁打を放つ。89年のドラフト1位でダイエーに指名されるも、入団を拒否してハワイに野球留学。翌90年ドラフトで巨人から1位指名を受けて入団。長嶋監督が「クセ者」と呼んだ野球センスを武器に一時代を築いた。05年オフに引退し、現在はタレントとしても活躍する。通算成績は1205試合に出場して打率・262、66本塁打、378打点。