期待の若手、相撲界に直言
「新しい人が出てこないと流れが悪くなるよね。ここから先、出てくるよ。照ノ富士? 逸ノ城? 遠藤は、たぶん今、腹いっぱいだよ。相撲以外の収入で満たされちゃってんじゃないかな。ハングリーじゃない」
期待の若手力士について聞くと、こう言って笑った武蔵川親方。日本人としては寂しいが、まげを結う前からスポンサーが付いた遠藤が「ハングリーじゃない」と言われればうなずかざるを得ない。照ノ富士、逸ノ城……顔ぶれは変わってもモンゴル勢の時代が続くことになるのだろう。
外国人力士の先人である武蔵川親方だが、現役時代から外国人という感じがしなかった。風貌が西郷さんに似ていたこともあったかもしれないが、それだけではない。日本語は拙いが、今の日本人に失われつつある“心”がシッカリとあるからだ。それが、そのまま相撲スタイルになっていた。愚直に「前へ」というのが先代親方の横綱三重ノ海からの教えで、変化は「したことがない」。
張り差しや変化が当たり前の白鵬は審判に文句を付け、それが間違いだったにもかかわらずキチンと謝罪もしない。それどころか、今も気に入らないことがあれば報道陣に背を向ける傲慢さである。それは、彼がモンゴル出身の外国人だから、ではない。要は、考え方なのだ。