マインツ移籍「感慨深い」 慶大の恩師が語る武藤嘉紀の素顔
海外生活へのアドバイスですが、その土地の文化に慣れること、あとはドイツ語を覚えることです。ピッチで一緒に戦うためにも、その土地の言葉を覚える必要があります。彼のサッカーの能力は問題ないし、不安もありません。ゴールに対する貪欲さは世界で有数ですからね。とにかく生活に順応するのが一番大事です。何事にも勉強熱心な彼のことですから、何の心配もしていません。
6月27日、Jリーグのファーストステージ最終節は、味スタでの清水戦でした。試合後に武藤のお別れセレモニーがありました。そこで武藤に花束を渡しました。彼が贈呈役にボクを選んでくれたのです。感謝の言葉しかありません。サポーターにメッセージを送りながら涙していましたが、武藤は義理堅く、そして“熱い心”を持ったサッカー選手なんですよ。(聞き手=サッカージャーナリスト・六川亨)
▽すだ・よしまさ 1967年8月22日、東京都出身。暁星高-慶応大-順天堂大大学院-弘前大医学部。医学博士。慶応大卒業後に東京ガス(現FC東京)入り。浦和、甲府でもプレーした。引退後の00年にフットサル選手として活動を始め、元フットサル日本代表。04年に慶応大ソッカー部監督に就任した。UEFAのB級ライセンス取得。