「総力戦」宣言も…阪神和田監督に若手抜擢の気配まるでなし
「中堅手は大和、俊介が日替わりで固定できない。二軍は江越に加えて、中谷もしっかり結果を残している。優勝争いのヤマを迎える9月に、いきなり実績のない若手は使いづらい。若手が自信をつけて終盤に力を発揮してもらうには、今の時期に抜擢するしかないのだが……」
内野も同様だ。二軍で期待が大きいのが高卒3年目の北條。ウエスタンで今季69試合に出場、打率.261、7本塁打、28打点と一定の結果を残している。上本、今成らに刺激を与え、チームの起爆剤になるかもしれないのに、一軍の出場は5月の楽天戦に代打で1打席立ったのみだ。
掛布DCは周囲に「二軍でどんないい結果を残しても成長はしない。一軍とはレベルが違いすぎる。一軍の高いレベルを経験して、ようやく一定の線から抜け出せる」と話しているそうだ。人気球団で勝ちが求められる阪神は、精神的な部分でハードルが高い。すぐに一軍定着を求める方が無理な話で、首脳陣のガマンも必要だ。
このままでは現状維持が精いっぱい。勝ちきるには不安が残る。