中村の金1号も深夜にひっそり 世界柔道「録画中継」の裏事情
■日本柔道の凋落も“差別”に拍車か?
「差別的」ともいえる深夜中継の原因は、日本柔道の凋落もあるのではないか。
8個の金メダルを獲得した04年アテネ五輪を最後に、「ニッポン柔道」の五輪での金メダルは遠のくばかり。08年の北京は男女合わせても4個に終わり、12年ロンドンは女子57キロ級の松本薫(27)ただ一人だった。16年リオ五輪の「金メダルなし」も現実味を帯びている。
今回の世界柔道でも、初日から金メダル候補だった女子48キロ級の浅見八瑠奈(27)が銀メダル、大会2連覇を狙った同級の近藤亜美(20)も銅メダルに終わった。2日目(25日)も、女子52キロ級で中村美里(26)が日本勢で初の金メダルを獲得したものの、ロンドン五輪銅メダリストで大会4連覇を狙った男子66キロ級の海老沼匡(25)がまさかの3回戦敗退を喫した。これでは日本勢は「惨敗」と言わざるを得ない。
この低迷ではテレビ局も「深夜にひっそり」としか扱えないのが本音だろう。