世界柔道4大会ぶり金なのに 松本薫なぜリオ五輪内定せず?

公開日: 更新日:

 実はこれには、IJFの思惑が深く絡んでいるという。

 IJFが五輪出場を目指す選手に出場を課しているのは、世界選手権のほかにワールドマスターズ(1大会)、グランドスラム(5大会)の計7大会。IJFはマリウス・ビゼール会長の方針もあり、スポンサー集めに奔走するなど、各大会の商業化を進めている。世界のトップクラスの選手に主催大会への出場を義務付けているのも、大会の価値を上げてテレビ放映権料の吊り上げ、スポンサー集めにつなげる狙いがあるからだ。

 世界ランキングの上位に入るため、故障を抱えていても出場を強行する選手は少なからずいる。格闘技である以上、ケガは付き物とはいえ、無理がたたって五輪までに疲弊してしまうケースは珍しくない。現場から不満が出ても、金儲けに血道を上げるIJFの耳には届かないというわけなのだ。

 世界選手権で優勝してもIJFに利用された揚げ句、五輪出場を逃せば、それこそ選手は浮かばれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…