世界柔道4大会ぶり金なのに 松本薫なぜリオ五輪内定せず?
実はこれには、IJFの思惑が深く絡んでいるという。
IJFが五輪出場を目指す選手に出場を課しているのは、世界選手権のほかにワールドマスターズ(1大会)、グランドスラム(5大会)の計7大会。IJFはマリウス・ビゼール会長の方針もあり、スポンサー集めに奔走するなど、各大会の商業化を進めている。世界のトップクラスの選手に主催大会への出場を義務付けているのも、大会の価値を上げてテレビ放映権料の吊り上げ、スポンサー集めにつなげる狙いがあるからだ。
世界ランキングの上位に入るため、故障を抱えていても出場を強行する選手は少なからずいる。格闘技である以上、ケガは付き物とはいえ、無理がたたって五輪までに疲弊してしまうケースは珍しくない。現場から不満が出ても、金儲けに血道を上げるIJFの耳には届かないというわけなのだ。
世界選手権で優勝してもIJFに利用された揚げ句、五輪出場を逃せば、それこそ選手は浮かばれない。