鶴竜の変化に横審は賛否両論 「みっともない」の声なぜ出ない
そういう問題ではないだろう。
大相撲の横綱審議委員会は28日、定例会合を開き、横綱9場所目にして昇進後初優勝を果たした鶴竜(30)の稀勢の里戦での2度の立ち合いでの変化が話題になった。
守屋秀繁委員長は「横綱としては好ましくないという意見や、禁じ手ではないので勝つためには仕方がないという意見があった」と賛否両論の声が上がったことを明かしたが、変化が禁じ手でないことは誰でも知っていることだ。横綱には、がっぷり四つに組む横綱らしい相撲を求めているファンからすれば、「勝つためなら横綱が立ち合いで変化してもいいのか」ということが問題なのだ。
立ち合いで一度も変化したことがなかった元武双山の藤島親方は「変化は汚い手段だと思っている」と言ったが、相撲を勝つか負けるかの単なる競技と考えるモンゴル人力士にとっては意味のない議論かもしれない。