継投ミスで韓国に逆転負けの侍J “本当の敗因”を評論家指摘
■人数を出すほど投手には打たれるリスク
いや、もっといえば、先発した大谷(日本ハム=21)をなぜ、七回で降板させたのか。
この日の大谷は六回までノーヒットという完璧な内容。七回の先頭打者に初安打を浴びたものの、その後も3人で仕留めた。被安打1の11奪三振。球数はまだ、85球だった。
「立ち上がりから160キロをマークしたこの日の大谷は球威、キレ、制球とも完璧でした。韓国打線はまったくタイミングが合ってなく、十分に完投、完封が期待できる内容でしたが、ここが代表の難しいところだとは思います。小久保監督にすれば、代表選手はあくまでそれぞれの所属球団から預かっているという立場。万が一、故障をさせたら、という遠慮がどうしてもある。
その証拠に1次リーグからの先発投手のべ7人の球数は初戦の韓国戦の大谷の91球が最多。全員が100球以下で降板している。そうはいっても、投手の立場からすると、85球も100球も疲労や肩・ヒジへの負担はほとんど変わらない。投手は人数を出せば出すほど打たれるリスクが高まるというのがセオリーということを考えても、小久保監督の経験のなさが出てしまったのかもしれません」(前出の橋本氏)
日本球界のトップ選手を集め、至上命令とされた今大会の「初代王者」獲得は、監督のヘボ采配で泡と消えてしまった。