継投ミスで韓国に逆転負けの侍J “本当の敗因”を評論家指摘
「最後の継投のところですね。同点で終われなかったのは、ボクの責任ですね。あの流れを止められなかったのはね、ボクの継投ミスです」
顔色を失った試合後の小久保監督(44)の反省の弁を聞くまでもなく、敗因は明らかだった。
侍ジャパンが大逆転負けを食らった19日の韓国戦。3-0で最終回を迎えながら、それまでたった1安打の韓国打線にリリーフ陣がつかまった。イニングまたぎで九回のマウンドに上がった則本(楽天=24)が3連打で1点を返されると、にわかに日本ベンチが慌てだす。さらに死球で無死満塁とされたところで、松井裕(同=20)にスイッチ。その松井裕が押し出し四球で1点差とされ、再び小久保監督がベンチを飛び出した。
現役時代に巨人のセットアッパーを務めた評論家の橋本清氏が言う。
「代わった増井(日本ハム=31)が4番のソフトバンクの李大浩に逆転打を浴び、小久保監督はそこを敗因としたわけですが、本当の問題はその前です。八回頭から登板させた則本をなぜ、九回もマウンドに上げたのか。則本が八回を3者凡退で片づけたことで欲をかいたのでしょうが、これがそもそもの間違いだと思います。リリーフの経験があるとはいえ本来、則本は先発投手です。急造のセットアッパーに、負けたら終わりという重圧のかかる試合を締めさせようというのは余りに酷です。何のために松井裕、沢村(巨人=27)、増井といった抑えのスペシャリストをベンチに入れているのか。結果的に継投が後手後手になり、ピンチを招くたびに投手を代えるという、選手にとっては最悪の継投になってしまいました」