露ドーピングが他競技波及も 日本「リオ五輪メダル量産」の目
ロシアの陸上選手にまた制裁が下された。
国際陸連は17日(日本時間18日)、15日の金沢マラソン(石川)で優勝したロシアのビクトル・ウガロフ(29=2時間17分19秒)を失格にしたと発表。ロシア陸連は組織的なドーピングで13日に暫定の資格停止処分を国際陸連から受けており、同国選手は国際大会への出場を禁じられていた。同じ日に行われたさいたま国際マラソンにエントリーしていた女子のタチアナ・アルヒポワ(32)は主催者側の判断で出場を取りやめている。
AP通信によると、国際陸連はウガロフの記録を抹消し、ロシア陸連に対しては当該選手の処分を求めているという。
今後、ロシア陸連の処分が解除されなければ、同国の陸上選手は来年のリオ五輪が絶たれる。リオを最後に引退を表明している女子棒高跳び世界記録(5メートル06センチ)保持者のエレーナ・イシンバエワ(33)、今夏の世界選手権で金を獲得した走り高跳びのマリア・クチナ(22)らメダルが有力視される美女たちはリオに足を踏み入れることさえできない。
現時点でリオ五輪に出場できない恐れがあるのは陸上だけだが、ロシア政府も絡んだ大規模なドーピング違反だけに、今後は他競技からも違反者が続出しても不思議ではない。ロシアの全競技が出場停止になれば、「メダル取りに追い風」と捉える日本の競技団体関係者は少なくないという。