いまだ課題山積のリオ五輪 土壇場で開催返上の大ピンチ
大会期間中のセキュリティーも万全ではなく、「現地の警察官は賄賂を要求したり、簡単に買収されるなど、レベルが高いとはいえない。ただでさえ犯罪発生率が高いだけに、治安維持には不安が高まっている」(関係者)という。
そもそもIOCが09年にリオを開催地に選定したのは、運営能力を考慮せずに「南米初開催」を優先させたから。新興国として著しい経済発展を見せていたブラジルでの一儲けをたくらんた結果、今の窮状を招いたのだ。
リオ同様、会場建設の遅れなどが指摘されていた08年の北京五輪では、組織委員会が開幕の半年前まで開催の返上を真剣に検討していたほどだ。
リオデジャネイロ市は5日、リオ五輪期間中に観客の輸送をスムーズにするため、バスや地下鉄、路面電車など、すべての交通機関で利用できるICチケットを発行すると発表したが、リオ市内は競技施設や幹線道路の建設も遅れているなど課題は山積している。最悪の場合、開催中止もある。