小久保侍J監督と明暗…松中信彦引退の裏をホークスOB語る
「小久保は青学大時代にバルセロナ五輪に出場するなどエリート街道を歩んできた。本人のひたむきな努力はもちろん、(04年から3年間在籍した)巨人でも4番を打ち、主将を務めた。ホークスではリーダーシップを発揮し、周囲の人望もあった。それが今の地位につながっているのだろう。松中は高校から社会人を経由して、雑草魂ではないが実力で這い上がってきた男。僕も同じ経歴でプロ入りしたから気持ちはわかる。一匹オオカミ的な性格で誤解されやすい部分があったと思う」
山内氏は昨年、退団直後に松中に会い、「スパッと辞めて、引退試合でもして終わったらいいのに、もったいないなあ」と、声をかけたという。
「松中にはまだやれるという思いがあり、引退への踏ん切りがつかなかったのでしょう。貪欲な姿勢はヒシヒシと伝わってきた。苦労もして努力もしてきたからこれほど指導者として適役はいないと思うが、こういう形でホークスを去った今、松中を引っ張ろうと考える球団は出てこないかもしれない。まずはお世話になった新日鉄住金かずさマジック(旧・新日鉄君津)など、彼を必要とするところで指導者として出直し、そこでの仕事が認められた上でプロに復帰するんだ、という気持ちで頑張ってほしいですね」(山内氏)
前途に幸あれ、だ。