吹き荒れるトランプ旋風 日本人メジャー挑戦にも影響必至
日本が在日米軍の駐留経費を大幅に増額しなければ、在日米軍を撤退させる――。
米「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビューで、こんな発言をして物議を醸しているドナルド・トランプ。その是非はともかく、米国で相も変わらず吹き荒れる「トランプ旋風」は、日本人大リーガーや日本のプロ野球界にどう影響するのか。
トランプ旋風の背景について、本紙コラム「読むメジャーリーグ」を執筆するアメリカ野球愛好会副代表で法大講師の鈴村裕輔氏はこう言った。
「トランプは米国で不遇をかこつ高卒以下の白人ブルーカラーの動向を巧みに取り入れ、選挙戦を戦っています。具体的には『中国や日本を潰す』とか『日本は為替操作で不当に利益を得ている』、あるいは『移民は不要』などと主張している。いずれも一見すると非現実的ながら、有権者には他国に毅然と立ち向かう指導者という印象を与えているのです。特に日中両国はトランプにとって格好の標的だけに、『TPP(環太平洋経済連携協定)は不要』『強いドルを取り戻す』という主張につながりかねません」