吹き荒れるトランプ旋風 日本人メジャー挑戦にも影響必至
中でも日本人選手に大きく影響しそうなのは入札制度だ。
現在、メジャーでプレーするイチロー(42=マーリンズ)、青木宣親(34=マリナーズ)、ダルビッシュ(29=レンジャーズ)、田中将大(27=ヤンキース)、前田健太(27=ドジャース)はいずれも入札制度で海を渡った。
かつては所属球団に支払う譲渡金に制限がなかったものの、あまりに金額が高騰したことなどもあって、13年12月から現在の新制度に。移籍金の上限は2000万ドル(約23億円)に設定された。この新制度が今オフ、見直される可能性がある。
■入札制度消滅の可能性も
当初からメジャー側はポスティングシステムに不満タラタラだった。選手に直接払うならまだしも、なぜ、所属球団に高額な移籍金を払う必要があるのかというわけだ。13年オフ、日米間で入札制度を再検討した際、米国サイドには「メジャー移籍はすべてFAにすべき。それが嫌なら制度自体をなくす」との強硬意見もあったほど。2000万ドルの移籍金もまだまだ高いという声も上がっている。現行制度は今年の12月までの3年間有効で、その後は1年ごとに見直される。いったん制度が失効するこのオフは、メジャー側が不満をぶつけてくる可能性が高い。見直しどころか、鈴村氏の言う「入札制度の改変や撤廃」は十分に考えられるのだ。