9年越し因縁対決 西武・岸が“集中力”でSB和田に投げ勝つ
西武の岸孝之(31)にとって、29日のソフトバンク戦は特別な思い入れがあった。脇腹痛で開幕から出遅れた昨年のリベンジに加え、和田(35)との投げ合いにようやく決着がつくからだ。
過去3試合に投げ合って1勝1敗1分け。2人の投げ合いは岸が9回171球、和田が10回143球を投げてともに無失点、試合も引き分けに終わった08年8月31日以来になる。その後、和田はメジャー移籍。実に9年越しでやってきた白黒をつけるチャンスだった。
岸は7回117球を投げて5安打無失点。王者ソフトバンク相手に7奪三振の好投で、6回10安打4失点の和田とは対照的な内容だった。
9年越しで和田に投げ勝った岸を支えるのは集中力だろう。試合前のブルペンでは脇目も振らず捕手の構えたミットを凝視。マウンド上でも普段とはまるで別人。野手の声が聞こえないこともあるという。
「丁寧に投げた結果だと思う。ソフトバンク打線は気を抜けないし、このチームに勝たない限り上は見えませんから」とは試合後の本人だ。