独での苦悩を語る山口蛍 「何かを掴みかけている段階」
「与えられたポジションで頑張るしかないのですが、やはり練習から『自分は中盤の真ん中』の選手だと認めさせないといけない。下を向いたりせず、遠慮しないでアピールするのも必要だし、とにかく一生懸命に練習して(中盤の真ん中でプレーする)チャンスがあればそこでしっかりと結果を出したいと思います。最初よりかなりガツガツいけるようになったしコーチも『どんどんボールを奪いにいけ』と言ってくれている。自分の特徴は分かってくれていると思っています」
大半の日本のサッカー関係者が「ホタルはドイツで絶対に通用する」と話していたものだが、本人は欧州のレベルの高さを実感している。
「やはり個の技術が高いですね。プレッシャーも速いし、フリーでボールを持てる状況が全くない。日本では『ボールが取れた!』という場面でも、取れないことが少なくありません。例えば日本では、ピッチ中央でボールを取り切れず、そこからカウンターを食らって失点する――という場面は、そんなにないと思いますが、ドイツでは失点につながったこともあります。日本での選手生活は、少しぬるま湯的なところがありました。こちらでは、試合に出られるのか、それともベンチなのか、もう五分五分という感じですからね。でも、こういう厳しい状況に身を置くのは、もの凄く刺激的なこと。今、ドイツで“何かをつかみかけている”段階です。確実につかみ、代表に生かしたいと思っています」