打撃好調も投手低迷…ハム大谷が模索すべきは“新二刀流”
メジャーにマイク・ハンプトンという左投げ右打ちの投手がいた。1993~2010年にかけて、アストロズ、メッツ、ロッキーズ、ブレーブスといったナ・リーグの球団を主戦場とし、通算148勝115敗。10年に引退し、現在はマリナーズのブルペンコーチを務めている。
このハンプトンが凄かったのは投球だけではない。ナ・リーグはDHがないため自ら打席に立つことも多く、バットを持たせれば打者顔負け。01年のシーズン7本塁打は投手としてリーグ最多タイ記録だ。99年から03年までシルバースラッガー賞を連続受賞し、通算打率・246、16本塁打、79打点。しかも29試合に代打出場している。
二刀流を掲げる日本ハムの大谷翔平(21)が目指すべきは、このハンプトンではないか。もっか打率3割、3本塁打、10打点。3本塁打はいずれも逆方向で、逆転3ランを打った27日の試合後は、「(打球は)勝手に飛ぶので。内角に来た時も、払える余裕さえあれば引っ張る必要はない」と豪語している。
一方で投手としては5戦2敗でいまだ勝ち星はなし。打線の援護がないだけなら救いもあるが、24日には乱調でピンチを招き、敗戦のきっかけをつくった。