野球賭博事件 笠原逮捕で改めて問われる巨人の“隠蔽体質”
■東京五輪「追加種目入り」は絶望か
警視庁組織犯罪対策4課は笠原を逮捕したことで、一連の賭博資金が暴力団に流れていないかなど、事件の全容解明に本腰を入れる。プロ野球界にとっては、野球賭博に関わった者が新たに出てくることも懸念されるが、野球賭博絡みで逮捕者が出たことで、「野球・ソフトボール」の20年東京五輪の追加種目入りへの影響は必至だ。
東京五輪組織委員会は、野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、サーフィンの5競技計18種目を国際オリンピック委員会(IOC)に提案することを決め、8月の総会で審議されるが、IOCは違法賭博を敵視している。落選した種目の関係者たちも、プロ選手が暴力団と関係があったかもしれない「野球」の追加種目入りには黙ってはいないだろう。
笠原逮捕を受けて巨人は「(笠原を野球賭博に誘ったとされる元飲食店経営者の)斉藤聡、笠原将生の両容疑者が当球団内部で野球賭博の勧誘を行っていた実態が解明されるよう、今後も警視庁の捜査には全面的に協力していく所存です」とコメントしたが、何を今さらだ。事件をここまで大きくしたのは巨人ではないか。