清原逮捕や野球賭博でプロ野球「スカウト」はこう変わる
昨年から今年にかけて、プロ野球界を揺るがす事件や不祥事が続出している。巨人の福田、笠原、松本竜による野球賭博の発覚に始まり、清原が覚醒剤で逮捕、開幕直前には巨人の高木京が4人目となる野球賭博関与が発覚。各球団で違法ギャンブル、高校野球賭博、現金授受などの行為も明らかになった。
こうなると当然影響が出てくるのが、スカウティング方針。たとえば同じポジションで能力が拮抗している選手が2人いた場合、野球の能力よりも人間性、頭の良さ、親の職業、家庭環境といった部分がより重視されるだろう。大学で主将をやっているなど、そういう部分はプラス材料になる。
「スカウトの立場としても、獲得した選手に何かあったら責任問題になりかねないですから。素行調査も抜かりないようにしないと」(プロ球団スカウト)
開幕から活躍を続ける楽天ドラフト3位の茂木(早大)には、こんなエピソードがある。
「茂木は内野手としては守備のフットワークに課題があった。大学2年秋には不整脈を患ったこともあるから、4位、5位あたりの指名だと思っていたが、練習は休まず真摯に取り組む。プロ志望届を出した後に視察に行った時には、私の顔を見ると向こうから礼儀正しく挨拶をする。楽天が3位で指名したのは、早大との関係強化の意味合いもあったかもしれないが、人間性も加味されたんだろう」(別のスカウト)