メジャー球団悲鳴「巨人・菅野をこれ以上酷使しないで」
前出のスカウトは、「菅野は昨年、右肘の靱帯を痛めたと聞いている。肩肘の負担を減らすためにも、なるべく球数は抑えてほしい」と、こう続けた。
「素晴らしい制球力に加え、カットボールはメジャーでも大きな武器になる。黒田に近いタイプだと思う。菅野は黒田を尊敬し、黒田の投球を参考にしてワンシームを習得した。黒田自身も昨年、ヤンキースから広島に復帰する際に菅野の投球を参考にしたという。菅野は、総合力では黒田を超える素材と見ている。しかし、このままのペースで投げ続ければいずれ、右肘が悲鳴を上げる可能性は否定できない」
菅野が仮にメジャー挑戦するとしても、簡単にはいかない事情がある。11年ドラフトで日本ハムに1位指名されながらこれを拒否し、1年間の浪人生活を経て巨人に入団した。その巨人は、入札制度によるメジャー移籍を認めていない。菅野がFA権を取得するのは最短で5年後の21年。31歳になるシーズンだ。
それでもエースとして奮闘する菅野に、メジャー球団の心配は尽きない。