日本の球児ため息…米ドラフト1位モニアクは契約金6億円
日本の6倍である。
さる9日の全米ドラフト会議でフィリーズから全体1位指名されたカリフォルニア州の高校生外野手、ミッキー・モニアクが日本時間の昨21日、正式契約を交わした。契約金は610万ドル(約6億4100万円)。最高標準額という形で「1億円プラス出来高5000万円」とする“上限”の申し合わせ事項に縛られる日本のドラフト選手からすれば、ため息の出るような金額だろう。
左打ちのモニアクは188センチ、84キロの体格で走攻守三拍子揃った好選手と評価されている。破格の先行投資に見合う能力と判断されたわけだが、フィリーズだけが特別ではない。代理人が有力アマ選手を青田買いするようになったこともあり、米国では新人選手の契約金が高騰。08年ドラフトではレイズから全体1位で指名された遊撃手のティム・ベッカムが、高校生史上最高額となる615万ドル(約6億4600万円)もの大金を手にしているのだ。
日本の高校球児の間では、「将来の夢はメジャー」とする選手が増えている。楽天に入団したオコエはそう公言し、西武の菊池や日本ハムの大谷は実現こそしなかったものの、一度は高校卒業と同時のメジャー入りを希望した。現行制度では、日本の高校生が卒業年度にメジャー球団と契約することはできないが、翌年の6月からのプレーは可能。モニアクやベッカムが手にした6億円超の契約金は、甲子園を目指しながら、米球界にも目を向ける球児を大いに刺激しそうである。