左脇腹が癒えず 錦織に懸念される「リオ途中棄権」の恐れ
錦織は全英後、コーチのマイケル・チャンとカリフォルニアでエキシビションマッチを行った。そこでは脇腹をかばって通常のサーブは打たず、アンダーサーブを打っていたらしい。復帰戦となった今大会もサーブに精彩を欠き、準々決勝までは苦戦した。
それでも決勝まで勝ち進み、狙っていたマスターズ1000のタイトルが目の前にぶら下がったのだ。当然のことながら100%以上の力で立ち向かっただけに、完治していない脇腹へのダメージはさらに膨らんだはずだ。
■超ハード日程に日の丸とスポンサーの重圧
リオ五輪のテニスも6日に始まる。錦織は休む間もなくコートに立ち、順調に勝ち進めば決勝は14日。終わればすぐにウエスタン&サザン・オープン(15~21日)があり、1週あいて29日には最大の目標ともいえる全米オープンが開幕する。脇腹に爆弾を抱える選手にとっては、あまりにも日程がハード過ぎるのだ。
錦織は当初、五輪出場にさほど積極的ではなかった。ポイントが加算されないうえ、五輪の前後にマスターズ1000と全米があるからだが、だからといって五輪で手を抜くような選手ではない。