錦織は8強で4635万円獲得 全米OPテニス“太っ腹”賞金事情
知らない人も多いのではないか。
錦織がベスト8に駒を進めた全米オープン。テニスでは、最も賞金額の大きい大会として毎年話題になる。今年もシングルスの優勝は昨年の330万ドル(約3億3990万円)から史上最高となる350万ドル(約3億6050万円)に上がった。1990年の優勝賞金は35万ドルだった。26年で10倍にもハネ上がったわけだ。
ベスト8に進んだ錦織は、すでに45万ドル(約4635万円)を手にしているが、本戦1回戦で敗退した選手にも4万3313ドル(約446万円)の賞金が出た。
「それだけではありません」と言うのは、73年のグランドスラムから取材を続けてきたテニスジャーナリストの塚越亘氏だ。
「今大会には128選手が参加しているが、その予選でも128人が戦い、3勝した16選手が本戦のキップを得た。予選といっても4大大会では賞金が出ます。今年の全米オープンは予選の1回戦負けでも5606ドル(約57万7400円)、2回戦なら1万900ドル(112万2700円)、3回戦で涙をのんでも1万6350ドル(約168万4000円)が支払われます。それにしても、近年の賞金額の上がり方は激しい。スポンサーが多くなったのは欧米だけでなく、世界的にテニス人気が広がっているからです。テレビの力が大きいといえます」
ちなみに4大大会のシングルスは、男子は5セットマッチ(3セット先取)で、女子は3セットマッチ(2セット先取)。それでも賞金は同額なので不満を漏らす男子選手も中にはいる。