工藤SBに“2年目の壁” パ大逆転劇の裏に監督の手綱さばき
周囲の反対を振り切っても選手を生かそうとするのが栗山監督なら、ソフトバンク・工藤監督も自分の意志は貫こうとする。しかし、周囲にはそれが選手のためだとは映っていない。
「工藤監督は選手を信用しきれないのかこらえ性がないのか、同点の場面で守護神のサファテを何度も起用しては継投に失敗している。コーチ任せに出来ずに何でも一人でやろうとし、打順をアレコレといじくり回した揚げ句、試合中にサインを出し忘れたこともある。こうしたケースが何度も続いたことで、選手からの信頼は揺らいでいます」(ホークスOB)
あるコーチは「選手のためにも、オレがサインを出してやりたいよ。でも、ヘッドコーチでもないから、その権限がない」と嘆いていたほどだ。
2位に12ゲーム差をつけて優勝した昨季はベンチで泰然自若としていたものの、日ハムに逆転を許した今季は試合中にコロコロと表情が変わるシーンが目立つ。劣勢になるとイライラした態度を隠さない。選手はピンチの場面ほどベンチを見る傾向があるから、「不信感に拍車がかかる」(前出のOB)という。
大差からのV逸という屈辱に、工藤監督には責任論まで噴出、進退伺を出すのではないか、という声が地元で出ているという。
いくらプロといえども、選手は人間。指揮官の手綱さばき一つでチームはガラリと変わるのだ。