リーグVへM1も…ハムCSへの不安は大谷“打者専念”の反動
打って走って、連日のようにヒーローになっている日本ハムの大谷翔平(22)が、優勝マジックを「1」とした26日のロッテ戦も勝利に貢献した。1点リードの六回表無死二塁から、右前に中押しの適時打を放った。
去る21日からのソフトバンク戦に連勝、マジックをともして以降も日本ハム打線に一時の勢いは見られない。ここ2試合はいずれも1点差勝ち。大谷を欠いた23日の楽天戦は2点しか取れずに敗れた。打つばかりか、走塁もソツない大谷を打線から外せない理由は理解できる。
27日の西武戦は吉川が先発し、28日は有原、30日の最終戦は増井が登板予定。27日の結果いかんでローテが変わる可能性はあるにせよ、栗山監督は最後まで大谷を野手に専念させることを決断したことになる。まずはリーグ優勝が最大目標だから、勝つためには最善の策に違いない。
しかし、10月8日からのCS、その先の日本シリーズと続く短期決戦を戦ううえで、絶対エースである「投手・大谷」の存在は不可欠。仮にリーグ優勝ならCSファイナルステージのスタートは10月12日から。ほぼ2カ月のブランクから徐々に投球数を増やして3試合に登板、せっかく実戦感覚が戻ってきたのに、21日も間隔が空いてしまうのだ。
「ここまできたら、あとひとつ勝ち切るだけ。しっかりやる」とは試合後の栗山監督だが、今後は大谷の投手としての調整にまたしてもアタマを痛めることになりそうだ。